映画ニュース

最終更新日:2020年05月21日 13:03

池田エライザ初監督作「夏、至るころ」が全州国際映画祭へ、新写真も公開

池田エライザの初監督作「夏、至るころ」が、第21回全州(チョンジュ)国際映画祭に正式招待されることがわかった。

「夏、至るころ」メインビジュアル

「夏、至るころ」新場面写真

本作は、映画24区が「地域」「食」「高校生」をキーワードに全国の自治体と組む青春映画製作プロジェクト「ぼくらのレシピ図鑑」シリーズの第2弾。福岡県田川市を舞台に、幼なじみの少年2人と不思議な少女のひと夏を描く。この度公開されたメインビジュアルには主人公・翔を演じた倉悠貴と祖父役のリリー・フランキーが写し出され、場面写真には倉と石内呂依、さいとうなりの姿が捉えられた。

「夏、至るころ」メイキング写真

シネマ・フェスト部門で上映される本作。池田は映画祭への参加を「池田組、キャスト、スタッフ共々光栄な気持ちです」と喜び、本作について「何年経っても、あの夏のことは忘れないだろう。きっとそう思える夏を切り取ってまいりました。少年少女ら特有のきめ細かい感情と、和太鼓の爆発的な音に、身を委ねていただければ本望です」と述べている。同映画祭のプログラムディレクターを担当するムン・ソク、韓国ジャーナリストの土田真樹のコメントは下記に掲載した。なお、シネマ・フェスト部門には「蜜蜂と遠雷」「Red」も招待されている。

「夏、至るころ」は2020年に全国で公開予定。第21回全州(チョンジュ)国際映画祭は5月28日から6月6日にかけて、審査委員と関係者の入場のみの無観客映画祭として開催される。

池田エライザ コメント

「夏、至るころ」が全州国際映画祭に正式招待されました。池田組、キャスト、スタッフ共々光栄な気持ちです。自粛が続く中、外の香りに想いを馳せている方々へ、一足早く夏の香りをお届けできることを嬉しく思います。何年経っても、あの夏のことは忘れないだろう。きっとそう思える夏を切り取ってまいりました。少年少女ら特有のきめ細かい感情と、和太鼓の爆発的な音に、身を委ねていただければ本望です。

ムン・ソク(全州国際映画祭プログラムディレクター)コメント

池田エライザ監督は、韓国でも女優としてよく知られています。監督デビュー作を全州で初めて上映できることになり、プログラマーとして、とても光栄に思っています。「夏、至るころ」(英題:Town without Sea)は俳優出身である池田監督の演出力が余すことなく発揮されているように感じます。新人俳優からでも良い演技を引き出すことは優れた演出家の美徳とされますが、この映画こそ、まさにそのケースだと言えるでしょう。監督がまだ24歳であるにもかかわらず、デビュー作でこれほどの演出力を見せてくれたことに大変驚かされました。あまりに称賛しすぎることは、図らずも監督の未来の妨げになるかもしれず、この辺で終わりにします。しかし、池田監督がこの映画でも引用しているモーリス・メーテルリンクの「青い鳥」の一節のように、“(演出家としての)幸福は遠くではなく、近くにある”とお伝えしたいです。この映画の舞台である田川の美しい景色、翔と泰我が都に出会うシーンや、三人がプールで騒動を繰り広げるシーンはとても美しかった。そして何より、映画のハイライトにあたる後半の祭りのシーンが最も印象的でした。翔と泰我の感情が激しくぶつかり合い、劇的に緊張し高揚するシーンだからです。そこからエンディングまで一気に駆け抜けるテンポが非常に爽快でした。そして、深く余韻が残るラストシーンでした。

土田真樹(韓国ジャーナリスト)コメント

全州国際映画祭は韓国三大映画祭の一つであり、発足時から次世代のクリエイターを育ててきたことで評価が高く、釜山やプチョンと比べても、作家性の強い作品が集まるのが特徴です。もちろん、イ・チャンドン監督の弟であり、「オアシス」や「バーニング 劇場版」などの作品を二人三脚で手掛けてきた大物プロデューサー、イ・ジュンドン氏がフェスティバル・ディレクターであることからも、その姿勢は推察されます。彼らに作品が選ばれたことは、アジアの映画界をはじめ、海外に「映画監督、池田エライザの誕生」を知らしめることにつながるでしょう。

映画ナタリー