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最終更新日:2019年11月20日 17:08

大阪アジアン映画祭で最優秀女優賞を受賞、「東京不穏詩」公開決定

「東京不穏詩」が2020年1月18日より東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。

「東京不穏詩」ポスタービジュアル

「東京不穏詩」

東京でホステスとして働きながら女優を目指す、30歳のジュンを主人公とした本作。恋人に裏切られ、夢にも破れた彼女は、5年前に飛び出した長野の実家へ帰ることに。かつて恋心を抱いた旧友に再会するが、ある過去の出来事が彼女の前に立ちはだかる。

「東京不穏詩」

「ケンとカズ」で知られる飯島珠奈がジュンを演じ、第13回大阪アジアン映画祭で最優秀女優賞を獲得した。そのほか本作には望月オーソン、川口高志、真柴幸平、山田太一、ナナ・ブランク、古越健人が出演している。監督はこれまで日本を舞台にした短編映画を手がけてきたインド出身のアンシュル・チョウハン。

「東京不穏詩」

「東京不穏詩」は現在、予告編がYouTubeで公開中だ。飯島とアンシュル・チョウハン、映画監督の矢崎仁司、女優の杉野希妃、映画評論家の暉峻創三、写真家の森栄喜によるコメントは下記の通り。

アンシュル・チョウハン コメント

「東京不穏詩」は、自分の中に抑圧されていた感情を表現した作品です。限られた予算で、ノウハウも分からないまま挑戦した映画製作は決して簡単ではありませんでした。ただこの先が見えない映画製作という「旅」の中で、カメラを通して人を見た瞬間、初めて生命を理解した気がしました。「愛」や「生」と真正面から向き合うことができました。現代のオートマティックな社会では見過ごされがちな心の奥深くに分け入る、これからも脳裏から片時も離れない旅の記録になりました。

飯島珠奈 コメント

脚本を初めて読んだ時、叫び声が聞こえたようでした。
人間や人生というものの一面を、ひたすら正直に、溢れる熱情とともに撮られたこの作品は、私にとってとても特別です。
どうにもならない毎日のなかで、それでもがむしゃらに生き抜こうとする彼らの人生、その一瞬一瞬を目に焼き付けて欲しいです。

矢崎仁司 コメント

飯島珠奈さんの演技に圧倒された。物語は、俳優の生身の肉体に宿るということを改めて思い出させてくれる映画。

杉野希妃 コメント

命をかけて演じることは祈りに似ている。自らを殴りつけ、痛めつけ、全身全霊で曝け出した飯島珠奈がただただ美しくて、胸が詰まった。

暉峻創三 コメント

東京のオーディション会場で、クラブで、恋人の前で……。郷里に帰ってから父の前で、昔の恋人の前で……。それぞれの局面ごとに飯島珠奈が見せる顔と演技の引き出しの豊かさに、驚愕させられる。そしてインド出身アンシュル・チョウハン監督の、虚飾なき演出。どこで映画を撮っても個人と人間関係の深奥に迫れる、本物の才能が誕生した。

森栄喜 コメント

夢が、愛が剥ぎ取られ、寄り添い泣いてくれる誰かの涙ですら傷口にしみて痛い時、爽快なほどの諦めや怒りが身体を掻き立てる時、「お前は許せるのか、恐れず立ち向かえるのか、自由になれるのか」と、過去の自分が挑発してくる。彼女はたったひとり駆け出す。灰色の太陽がまるで何かを見透かすように、じっと見下ろす荒野へ。がむしゃらに、あがきながら。

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